お客様の数は、前とそれほど変わらない。
なのに、1人あたりの会計(客単価)が伸びない。
かといって、席でおすすめを勧めるのは、押し売りのようで気が引けますよね。
1人あたりの会計は、2つの数のかけ算で決まります。
品数にも1品の値段にも、声をかけなくても目に入るメニュー表で動かせる所があります。
先に、この記事の結論として、
- 食べる順に並べて、「もう1品」を目に入れる
- 味の違う品を盛り合わせにして、食べ比べてもらう
- 写真とこだわりのひと言で、1品の値打ちを伝える
の3つです。
刷る物の中でなぜメニュー表から直すのかは、飲食店の販促物の選び方と費用の記事で先に確かめられます。
盛り合わせや、写真とこだわりのひと言の実例は、焼肉店のメニューブックの実物で見られます。
客単価は「1人が頼む品数」と「1品の値段」で決まる

かけ算なので、1人あたりの会計を上げる道は2つです。
どちらの道にも、メニュー表で見せられる所と、メニュー表の外の所があります。
品数を増やす道
1つ目は、1人が頼む品数を増やす道です。
いつもの注文に、ついでにもう1品を足してもらう形ですね。
足してもらえれば、その1品の値段のぶん、1人あたりの会計が上がります。
1品の値段を上げる道
2つ目は、1品の平均の値段を上げる道。
値札を書き換えるのではなく、少し値の張る品を選んでもらう形です。
そのためには、その品が値段に見合うと伝わっていることが前提になります。
選んでもらえれば、いつもの品との値段の差のぶん、会計が上がります。
メニュー表が受け持つ所
メニュー表が受け持つのは、声をかけなくてもお客様の目に入る所です。
| 上げる道 | メニュー表で 見せられる所 |
|---|---|
| 品数を増やす | 食べる順の並べ方 季節や限定の品 味の違う品の盛り合わせ |
| 1品の値段を上げる | 写真と名前の札 こだわりのひと言 |
値段そのものの決め方、席での声かけ、レジの仕組みは、メニュー表の外の話です。
メニュー表を直すときは、この表の右の列だけを見れば足ります。
お客様の数を増やしたいときは、飲食店の集客の記事で、立地と予算に合う打ち手を選べます。
メニューの値段を税込でどう書くかに迷ったら、値段の書き方の記事で先に確かめてみてください。
実際に、メニュー表の見せ方を変えて、1人あたりの会計が上がったお店もあります。
たとえば、メニューブックに料理の写真を載せた、千葉県のイタリア料理店。
ピザやパスタが中心だった注文に、前菜やおつまみ、メインディッシュも加わりました。
ディナーでは、メインディッシュに合わせてお酒の注文も増え、客単価が1,500円〜2,000円上がりました。
もう1品は、
食べる順に並べて目に入れる

まずは、品数を増やす道です。
ついでにもう1品を頼んでもらうには、次に何を食べればいいかが、メニュー表を見て分かるようにしておきます。
はじめの1品からデザートまで、
時間の流れで並べる
並べ方の考え方は、食事の時間の流れです。
はじめの1品からデザートまで、次に何を食べるかがメニュー表の並びで分かるようにします。
食べ終わるころにメニュー表を開いたお客様が、そのままデザートまで選べる、ということです。
季節や限定の品を載せる
もう1つの手は、季節や期間を限った品を載せることです。
いつもの注文に、今だけの1品を足してもらう形になります。
実物:1ページ目の一押しと、
最後のページのデザート
WHiTE Focus で作った焼肉店「煙火(エンビ)」様のメニューブックも見てみましょう。
ここで見るのは、1ページ目の一押しの帯と、最後のページのデザートの欄の2か所だけです。
1ページ目の右上には、赤い帯に縦書きで「当店一押し!」と入っています。
その下の品の並びでは、1品目の「特上肉厚ねぎ牛タン」だけが、赤くて大きな字です。
最後のページでは、麺類の下にデザートの欄があります。
並ぶのは、アイスや自家製の杏仁プリン。
誌面は、作品のページで1ページずつめくって見られます。
味の違う品は、
盛り合わせで食べ比べてもらう

品数を増やすもう1つの手が、食べ比べです。
味の違う品を、まとめて頼める形にする
味の違う品を、両方とも頼んでもらえる形にしておく考え方です。
日本酒を少しずつ飲み比べる、利き酒のセットが分かりやすい例でしょう。
料理なら、味の違う品を1皿にまとめて頼める形が、盛り合わせです。
実物:種類の数と人数の違う盛り合わせ
同じメニューブックの7ページ目は、「盛り合わせ」だけのページです。
- 新鮮ホルモン3種盛り
- 新鮮ホルモン5種盛り
- 新鮮ホルモン7種盛り
- 煙火の盛り合わせ((A) 2〜3人前・(B) 3〜4人前)
- 赤身3種盛り
写真には「新鮮ホルモン7種盛り」と「煙火盛り合わせ(A×2人前)」の名前の札が付いています。
ホルモンの種類は店長のおまかせで、希望があればスタッフに伝えられる、という一文も添えてあります。
1品の値打ちは、
写真とこだわりのひと言で伝える

ここからは、1品の値段の道です。
少し値の張る品は、値段に見合う理由が見えると選びやすくなります。
写真には料理の名前を添える
写真を載せるなら、どの品の写真なのかが分かるように、料理の名前を添えます。
名前が添えてあれば、どの品の写真なのかを、お客様が品名の列から探さずに済みます。
仕入れや手間を、ひと言で書く
もう1つは、仕入れや手間をひと言で書くことです。
どこから仕入れたか、どれだけ手間をかけたか。
値段に見合う理由を、品名のそばで短く伝えます。
実物:写真の名前の札と、仕入れのひと言
同じメニューブックでは、最後のページのラーメンの写真に「牛テールラーメン」の札が付いています。
仕入れや中身を伝える一文も、誌面のあちこちにあります。
| 場所 | 添えてある一文 |
|---|---|
| 牛肉の 見出しの横 | 当店のお肉は鮮度にこだわり仕入れております |
| 刺身の 見出しの横 | 新鮮な物を仕入れているため不定期入荷となります |
| 牛テール スープの下 | 〜牛の尻尾を使用した ややあっさりめなスープ〜 |
焼肉店で、部位の名前や説明をどう見せるかは、焼肉店のメニュー表の記事でくわしく確かめられます。
ここまでの3つは、いまのメニュー表に当てはめて見直せます。
とはいえ、毎日見ているメニュー表ほど、どこを直せばいいかは自分では気づきにくいものです。
作り直すなら、作る人に一度見てもらうのも1つの手です。
メニュー表の作り直しを頼むと、
いくらで何週間か

WHiTE Focus でメニュー表のデザインを担当しているのは、グラフィックデザイナーの臼田さんです。
ここまでの焼肉店のメニューブックも、臼田さんが作りました。
料金
相場ではなく、臼田さんの料金表の金額を並べると、こうなります。
- デザイン料は、紙の片側1面ぶん(片面1ページ)で3,500円(税込)
- 写真の色味や明るさの補正込み
- 構成案のご提案
- 印刷代は実費(部数、紙の種類、加工、形によって変わります)
- 10部からの少ない部数でも頼めます
両面に刷るときのページの数え方は、相談のときに確かめてください。
メニュー表の料金表は、メニュー表制作のページでもご覧いただけます。
では、印刷まで頼むと、いくらくらいになるのでしょうか。
- 8ページ・10部の厚紙メニューブック(ページをとじて冊子にする製本込み)
- デザイン費は28,000円
- 印刷代は約5,000円
- 総額の目安は33,000円前後(税込)
この見積もり例は、8ページの場合です。
デザイン料はページごとにかかるので、ページの数が違えばデザイン費も変わります。
写真は、手持ちの素材を渡せば、追加の料金なしで入れてもらえます。
撮影も込みで頼むときは別途、撮影料がかかるので、その金額は相談のときに確かめてください。
ほかの頼み先の相場と比べたいなら、メニュー表の依頼先の選び方の記事が役に立ちます。
期間
頼むと、何を一緒に決めるか
頼むと、希望を聞くところから納品まで、6つの段で進みます。
そのうち、希望を伝えて、デザインの方向を決めるのは、次の2つの段です。
| 段 | 決めること |
|---|---|
| 希望を聞く | 何のために作るか 来てほしい人 好きな感じ サイズや点数 いつまでに |
| 下書きで 方向を決める | レイアウト(どこに何を置くか) 配色 書体(文字の形) 情報の優先順位(どれを先に見せるか) |
方向を決める段では、目的や来てほしい人に合う見せ方をもとに、ラフ(構成案)やデザイン案の提案があります。
- 両面に刷るときの、ページの数え方
- メニュー表の、修正の回数
- 撮影も頼むときの、撮影料の金額
- おすすめの品や盛り合わせの組み方まで、どこまで一緒に考えてもらえるか
よくある質問
客単価を上げる理由は何ですか?
お客様の数が変わらなくても、1人あたりの会計が下がると、そのぶん売上が下がるからです。
反対に、1人あたりの会計が上がれば、お客様の数が同じでも売上は伸びます。
接客で客単価を上げるには
どうしたらいいですか?
お客様がいま何を求めているかを見て、それに合う品を勧めることです。
おすすめを伝えるのは押し売りではなく、お客様への案内です。
メニュー表は、声をかけなくてもお客様の目に入るところで、その案内を受け持ちます。
写真は自分で用意したものでも
使えますか?
はい、素材をいただければ、追加の料金なしでメニュー表に使えます。
ただ、撮影も込みで頼むときは、別途、撮影料がかかります。
撮影料の金額は、相談のときに確かめてください。
メニュー表を作り直すと、
いくらかかりますか?
臼田さんの料金表では、デザイン料が片面1ページで3,500円(税込)です。
印刷代は実費で、部数や紙の種類によって変わります。
8ページ・10部の厚紙のメニューブックなら、デザイン費28,000円と印刷代 約5,000円で、総額の目安は33,000円前後(税込)です。
どのくらいの期間がかかりますか?
ページ数にもよりますが、一般的なものであれば印刷まで含めて3週間〜4週間程度です。
まとめ
- 客単価は、1人が頼む品数と、1品の平均の値段のかけ算。どちらにも、メニュー表で見せられる所があります
- もう1品は、食べる順に並べて目に入れる。はじめの1品からデザートまでと、季節や限定の品です
- 味の違う品は、盛り合わせにして食べ比べてもらう
- 1品の値打ちは、写真の名前の札と、仕入れや手間のひと言で伝える
- 作り直しを頼むなら、臼田さんの料金表でデザイン料は片面1ページで3,500円(税込)。期間は、ページ数にもよりますが、一般的なものであれば印刷まで含めて3週間〜4週間程度です
参考にした資料
- 店内での客単価をあげる方法を教えてください。/J-Net21(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)
- ホームページ作成で新規顧客を幅広く誘引。写真入りメニューで客単価向上も実現/ここからアプリ(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)

